NPO法人えんまるは、病気のこどもを預かる、訪問型病児保育を長野市で3年前に立ち上げ、今年で4年目を迎えています。「朝こどもの急な発熱。でも会社は急に休めない…」そんな時に、ご自宅に訪問して、親御さんに変わって、病気のお子さんをお預かりする取り組みです。

この病児保育の活動の中から、様々な理由で、「つらい…」「助けて…」の声をあげる事ができない、困窮し、孤立しているひとり親家庭さんがたくさんいることを目の当たりにしてきました。そして、昨年のコロナ危機。困り果てているご家庭はますます疲弊し、SOSの声をあげることが一層できなくなっている。

なんとかしなければ…その思い一つで、昨年8月に、困っているひとり親家庭支援として、食材をお届けし、繋がりをつくる、「こども宅食えんまる便」の活動を始めました。

現在、新型コロナウイルスの第5波がかつてない規模で広がり、長野県、長野市共に、感染者が激増しています。「デルタ株の感染拡大」とともに、長野県内でも「自宅療養者の増加」のニュースを耳にすることが増えてきました。

えんまる便と繋がっているひとり親家庭さんは、困ったときに頼れる人がいない方がほとんどです。

「もし今、自分がコロナに感染したら、こどもはどうなってしまうのだろう…どこに預ければよいだろう…」

「自分に何かあったとき、どうしてよいかわからない…」

そんな不安を抱えた、ひとり親家庭のお母さんたちが、たくさんいらっしゃいます。

※親御さんが感染された場合、お子さんは、一時保護所や自治体の関連施設での受け入れという形になります。ただ、施設等の受け入れも、今後の感染拡大で不足する可能性もあり、その場合は自宅療養が増加し、子育て家庭への感染拡大も懸念されています。また、感染者の激増にともない、濃厚接触者となるケースが増えています。PCR検査で陰性だったが、2週間の自宅待機で生活に支障がでてしまっている…実際にそんな相談もえんまるに届いています。

現状と、まだ先の見えないこの状況を踏まえ、「こども宅食えんまる便」の緊急対応として、以下2点をおこなっていきます。

①現在、えんまる便と繋がっている、長野市内のひとり親家庭さんが、新型コロナに感染した場合、または濃厚接触者となり、自宅待機等で生活に支障を抱えているご家庭には、月1回のお届けに以外にも、ご家庭の状況に合わせた、今、必要とする、食材、お弁当、日用品をお届けします。

こども宅食えんまる便は、「繋がっている安心感」をもっていただくことを大きな目的としています。この緊急支援は、新型コロナウイルス感染関連に限らず、その他、ひとり親家庭のお母さんの急病等にも同様に対応し、コロナ危機以降も継続しておこなっていきます。

「えんまるがあるから、もし何かあっても大丈夫。」そう思っていただくことで、日々の暮らしの中で、少しでも、気持ちが楽になってもらえたら…。えんまるスタッフ一同、そんな思いで支援体制を整えて、取り組んでいきます。

②長野県内の、近くに頼れる人がいない、ひとり親家庭の親御さんが、コロナ感染で自宅療養となり、食品、日用品の支援が必要な場合は、えんまるにご連絡ください。必要な食材、日用品を1日~2日以内に宅配便にてお届けいたします。

※② 新型コロナウイルスに感染、自宅療養者になられた方には、県から食品や生活必需品の支援がありますので、足りない場合などにお声掛けください。(自宅療養の本人分のみが対象となりますので、子ども(同居家族)の分はありません。)

※② 長野県内のひとり親家庭、もしくは、状況が近い子育て世帯に限らせていただきます。